北野天満宮(京都市)
北野天満宮は、菅原道真を祀る神社です。
菅原道真が「神」として祀られるようになった経緯は、ここでは詳細に申し述べませんが、道真が左遷先の太宰府で無念の死を遂げた後、都では干ばつや暴風が起こり、又、清涼殿へ落雷が起り、これらが道真の怨霊によるたたりと恐れられ、その怨霊を鎮めるために建立されたとされます。歴史的には、道真の左遷は、当初菅原氏と藤原氏の権力闘争の側面が大きかったと思いますが、結果的に、菅原道真を手厚く祀ったのは、当時の最高権力者の藤原氏でした。

画像の説明:北野天満宮 鳥居と楼門
当神社の社殿は、本殿、弊殿、拝殿を直列(上から見れば□―■に見えます)につないだ形式です。本殿(□)は、神様の祀られたところ、拝殿(■)は人々が拝むところ、弊殿(間の横棒)はその間をつなぐ相の間で、拝殿や本殿よりも一段低く作られた石敷きで、桃山時代以前の古式を残しています。
屋根は、檜皮葺の入母屋造、本殿、弊殿、拝殿をすべて組み合わせた複雑な屋根構造になっています。この様な造り方は、「石の間造」、「八棟造」と呼ばれていましたが、日光東照宮の社殿に用いられたために、やがて「権現造」と呼ばれるようになりました。

画像の説明:北野天満宮 本殿ー弊殿ー拝殿
北野天満宮の社殿は、創建以来、何度か造り変えられましたが、現在の社殿は、1607年(慶長12年)豊臣秀頼が片桐且元を普請奉行として建て替えられたものです。本殿、弊殿、拝殿を含めて、桃山建築の代表的な一棟として、国宝に指定されています。

画像の説明:左又は下 北野天満宮 本殿正面 右又は上 東京雑司ヶ谷の鬼子母神
権現造の建造物は、全国に点在します。日光東照宮は勿論ですが、その他、仙台の大崎天満宮(国宝)、上野東照宮(重要文化財)(➡ジャンプ可)等が有名ですが、面白い所では、東京雑司ヶ谷の鬼子母神(法明寺)も権現造の本殿を持つ日蓮宗の寺院です。こちらは、東京の歴史的建造物ですが、本殿は、1664年(寛文4年)広島藩主浅野光晟の正室自昌院の寄進により建立されました。こちらも重要文化財です。